トレーナーの羽利です。
9月も4週目に入り、すっかり秋めいてきました。
暑かった夏が、随分前のことのように感じられるのが不思議です。
さて、
金沢でのマインドフルネス瞑想療法士育成講座は、埼玉講座とはかなり趣が異なっていると思います。
交流会や、読書会、フォローアップの勉強会やちょっとした遠足(ミニ・エクスカーション)を盛り込みながら、参加者同士が楽しんで学びを深められるように企画させていただいております。
去る9月17日(祝・月)は、食事会と鈴木大拙館の企画展に合わせた「スペースツアー」に、大田健次郎・恵美子両先生を含め、総勢11名が参加しました。
金沢、富山、兵庫の受講メンバーが参加し、賑やかしく過ごしました。
金沢の寺町寺院群に大田健次郎先生、興味津々
一同の待ち合わせ場所は、犀川の川べりにある料亭でしたが、バスは北鉄バス「寺町3丁目」で下車。
仏教の研究者でもある大田健次郎先生は、降りるや否や寺院群に立ち寄らずにはいられないご様子。
そこでちょっとだけ散策。
本当にたくさんの寺院が集まっており、バス停近隣の限られたお寺しか立ち寄ることができませんでしたが、バス通り沿いは、日蓮宗の寺院が多いことを知りました。
前田家との強い結びつきがあったからでしょうか?
もともと石川県羽咋市にある妙成寺を3代利常公が支援したり、母:福寿院の菩提寺が妙成寺だったりすることも関係あるのかなぁ・・・とぼんやり考えながら巡っておりました。
気軽な感じで料亭で食事会
食事は、金沢ではまだ新しくできたばかりの料亭「仁志川」さんにて。
なんとなく、金沢の料亭というと昼にうかがうのはちょっとハードルが高い感じがしていましたが、仁志川さんでは本当に気軽な感じで、料亭クオリティのランチが楽しめます。
当日は、蔵を改築したお部屋の中で。
1品1品が丁寧で、やっぱり金沢の和食って感じです。
やはり確かなだしの上品な味わい、美味でした。
三宅雪嶺ってどんな人?
犀川を渡って、新竪町小学校へ。
ここは、鈴木大拙の母校でもありますが、もう1名、金沢出身の偉人:三宅雪嶺の母校であり、生家跡が隣接しています。
ふるさと偉人館で知り、西田幾多郎記念哲学館の哲学講座でお名前を聞いたことがあり、国粋主義の哲学者、評論家であることまでは調べて知っていました。
なんとなくわかったのは、明治に入り、急激に西洋化していく日本において、西洋の思想を受け入れながらも、日本独自であらねばならないことを守ることを唱え、いたずらな西欧化を批判した人ってことみたいな感じでしょうか?
活動を共にされた方に、東洋大学の創始者である仏教学者・仏教心理学者の井上円了がいました。
浄土真宗の僧侶でもあったとのこと。
鈴木大拙や西田幾多郎が彗星のように仏教哲学者になったのではなく、それ以前にも、当然活躍した仏教哲学者がいたわけで、
彼らの思想があってこそ、後続の哲学者の思想が発展していったのだろうと、この三宅雪嶺及びその周辺の学識者たちの鈴木大拙や西田幾多郎への影響が少なからずあったのではないかと思わずにはいられませんでした。
だって、
年齢は違うけど、三宅雪嶺と鈴木大拙って、もともとは本多家に仕えたご近所さんですよね?
鈴木大拙館スペースツアーへ
今回、鈴木大拙館では、「スペースツアーに参加して本当によかった!」と、皆様にご満足いただけました。
猪谷聡学芸員のいつもながら丁寧な解説に、過去に来館したことのあった方は
「建物にはそういう意味があったのか!」「説明を聞いてみてわかることがあって勉強になった!」と感心しきりでした。
ちょうど育成講座では、西田哲学の「場所の論理」について学んだ後でしたので、水鏡の庭は、「映す」場所、「包む」場所という表現に親しむ機会になったのではないかと思います。
鈴木大拙館は、1人で静かな時間を過ごすのも良いのですが、仲間と共に、「あーだ、こーだ」「あーでもない、こーでもない」と思索するのが個人的には好きです。
一緒に訪れる人が変われば、気づきや学びも変わります。
またぜひ参加してみましょう。
帰りは、メンバーの案内により、本多の森を通って、県立博物館の裏から石浦神社まで降りました。
たくさん歩いたまさに遠足的な1日でした。
ご参加された皆さま、本当にお疲れさまでした。