交感神経が高ぶり自律神経失調気味で瞑想を習慣化できない方に試して欲しいフェルデンクライス・メソッド

トレーナーの羽利です。

最近、「フェルデンクライス・メソッドのレッスンをやらないんですか?」と聞かれて、「うわ、そういえばやってないなぁ・・・」と反省している私でございます。

写真 でも、次回は11月に考えていますので少々お待ちくださいね。

さて、今回は、レッスンをさぼりがちな私に変わって、皆さんが気軽にフェルデンクライス・メソッドが体験できる方法を紹介します。

なぜ当センターでは、フェルデンクライス・メソッドなのか?

マインドフルネスと言えば「ヨガ」を連想する方もいらっしゃると思います。

実際、ジョン・カバット・ジンが開発した「マインドフルネスストレス低減法(MBSR)」は、「ヨガ」を取り入れていますし。

少し、乱暴な言い方になりますが、私は、マインドフルネス瞑想のポピュラーな実践法である「静坐瞑想」が長続きしないという方は、動きを伴う瞑想をやってみるのも1つの手だと思っています。

まず、じっと座っていると肩や背中、腰が緊張してくるという方や痛みのある方、とにかく動きたくなってしまう方にとっては、あぐらにしても、正座にしても、ソファーに座っても心地よくないのです。

そうなると、我慢比べで、苦痛との戦いです。

マインドフルネス瞑想の起源は「修行」です

「静坐瞑想」にしてもヨガにしてももともとは仏道の修行の1つです。

でも私たちは、仏道に入る、入っている訳ではないので、多くの方にそういう習慣がありません。

習慣化するには、人によっては時間もかかるし、よほどの決意があれば別ですが、やはり3日坊主になったりもします。

そして、

全く、楽しくない、気持ちよくない、良さがわからない、寝てしまった、何の効果があるんだ・・・

で、やーめた。

クライアントさんの中にも、そうなりそうなところを辛抱強く克服されていく方がいらっしゃいますが、

何を隠そう、静坐瞑想を始めた初期の頃の私がそうだったのです(汗)

フェルデンクライス・メソッドは「動く瞑想」です

そんな私が、フェルデンクライス・メソッドを、「静坐瞑想」をほぼ同時期に始めて、相乗効果を実感したり、数々の学びを得てまいりました。

フェルデンクライス・メソッドがやっているのは、動きの中での「動き・感覚・感情・思考」の観察です。

マインドフルネス瞑想でおなじみの「静坐瞑想」も呼吸という営みに注意を向け「動き・感覚・感情・思考」を観察しています。

呼吸から注意がそれ、思考や感情など頭の中でのおしゃべりが始まりやすい方は、

呼吸に縛られずに「動き」に注意を向けられるフェルデンクライス・メソッドのレッスンの方が自由を感じるかもしれません。

そして、呼吸だけでなく、からだの動きを通して、過去や未来よりも、動きや感覚をはじめ、

「今、ここ」での「感情・思考」の観察やそこからの気づきも安静時よりはダイナミックなものになるように私は感じています。

からだの動きの質がよくなる

フェルデンクライス・メソッドは、マインドフルを基本態度として、身体を通して学ぶ身体訓練法・身体教育法で、姿勢や動きの「質」の改善に役立つものです。

ダンスをはじめとする身体表現者(パフォーマー)、フォームの改善を試みるトップアスリート、楽器を扱う演奏家、声楽家やボーカリスト、役者の方のうちプロフェッショナルの方には、ご存知の方も多くいらっしゃるかもしれません。

動きも呼吸も

レッスンでは、ティーチャーのガイドで、動きを実践します。

無理のない小さな動きを心がけ、「いつもの習慣」で動いている自分の動きとはちょっと違った動きを探すプロセスの中で、心地よく楽に動ける動きを探し当て、

結果的に「いつもの習慣」とは別の動きを獲得し、脳が新しく習慣化していくので、動きや姿勢の「質」が変わっていきます。

もちろん「呼吸」も動きに付随しますので、呼吸も観察の対象です。
私たちの呼吸は、動きと調和しているのでしょうか?
私は、そのことも観察しがいがあるなと感じています。

呼吸は、思った以上にからだの多くの骨格や筋肉が動員されています。
神経システムと相互に影響を与え合います。

自分のからだをよく知り、学び、肉体に限らず、自分の思考や感情に気づき、自分自身をよく知り、「いつもの習慣」を変えていくことができます。

フェルデンクライスにとっては、マインドフルネスの実践は「基本態度」であり、これまでの不都合な「いつもの習慣」を超えていく「入り口」や「土台」のようなものであるのです。

そして、

このように動きを伴う瞑想をやって、自分自身に注意を向けることに慣れてくると、静坐瞑想でもそわそわしてくることも減り、だんだんと静坐瞑想も生活に取り入れやすくなるような気がしています。

もっと気軽にフェルデンクライス・メソッドを

そんなフェルデンクライス・メソッドですが、指導者やレッスン機会の多くはやはり大都市周辺に集中しています。

ですが、書籍やCDにより、自分で自宅で行うこともできるのです。

オススメは何と言っても

はじめてのフェルデンクライス (地球丸からだブックス)
かさみ 康子
地球丸
売り上げランキング: 212,388

と、

3枚組のCD:「12の基本のフェルデンクライスレッスン〜やさしい動きでみるみる良くなる〜 指導:かさみ康子」

です。

フェルデンクライスには、動きにお手本がなく、自分で探っていくのでDVDではなくCDというところがミソです。

もし、CDを購入する前に、お試しで幾つかの音源を聞いてみたい、あるいは部分的に購入してみたいという方には、有料で音源をダウンロードできるサービスもあります。

詳しくは→フェルデンクライス・ジャパンのオンラインストア

ぜひ、ご自宅でもフェルデンクライス・メソッドを気軽に試してください。

特に自律神経が失調気味な方には、からだへの気づきを高めると同時に、神経システムにも好影響があるはずですので。
(詳しくはまた別の記事で)

  • この記事を書いた人

羽利 泉(はりいずみ)

石川県金沢市でカウンセリングや「うつ・不安障害を治すマインドフルネスーひとりでできる自己洞察瞑想療法ー」の講座をしたり情報を発信している公認心理師(国家資格)・マインドフルネス瞑想療法士です。マインドフルネスの実践を通し、心身症状で悩む方のサポートをしています。