自己洞察瞑想療法の第5セッションの充実のために教材を追加してみました

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先日、あるクライアントさんが、第5セッションに進まれたことをきっかけに、このセッションのレクチャーを大きく見直しました。

自己洞察瞑想療法の第5セッションは、前半部分の瞑想技法を統合しながら、脳神経科学のことを学びます。

心身の調子を崩されて、お医者様に通院されても、お医者様もお忙しい中での治療かと存じますので、なかなか脳の中で何が起きているかを説明していただく時間はないと思います。

また、治療を受ける側も、最初のうちは症状のつらさから、小難しいことを理解する余裕はないのが現状だと思います。

とは言え、

自分の病気がどんなしくみで起きているのか知らないこと:無知から始まる苦しみがあるなら、知れば楽になる苦しみもあるのではないか?

自己洞察瞑想療法のレッスンに通ってこられるクライアントの方の回復状態を見るに、3ヶ月〜4ヶ月の瞑想の実践(練習)によって、随分と症状が楽になる方が増えます。

ですから、5ヶ月目に、この脳神経科学の内容がセットされているというのは、教える側の私としても、開発者の大田健次郎先生の意図がよく理解できます。

このタイミング、学ぶには絶妙なタイミングです。

一方で、

脳について、クライアントの関心は一様ではありません。
もちろんこの段階ではまだ興味のない方もいらっしゃいます。

しかし、自分の頭の中で何が起きているのか知っていると、必要以上に不安になったり、絶望的になる時間を減らすことができるとも考えられます。

「これは脳の中で起きている症状なんだからしょうがない、今はまだよくなっていく途中なんだから」と。

実際、トレーナーの私は、

心身ともに緊張度の高い人生を送ってきたこともあり、自分を責めたり、人を責めたり、過去を嘆き、未来を憂う、そんなぐるぐると思考が止まらないということは過去にはしばしばありました。

しかし、今は滅多になくなりました。

それは脳のしくみを理解し、脳の過剰な興奮を引きおこす「心」の使い方を抑制できるようになったということが大きかったなと感じています。

そして、クールにそしてクリアに活性してほしい脳に活躍してもらうことが、多少なりともできるようになってきたように思うのです。

第5レッスン中には、模型を分解して中を見たり、脳の断面図に色を塗ったりします。
うれしいことに、第5セッションぐらいには笑って話せるクライアントの方も増えてまいります。

もちろん、回復の途中にあるクライアントの方には、
まだまだそれどころじゃないという方もいらっしゃるのですが、頑張って理解しなくていいと思っています。

他の資料と一緒に、ファイルしておいていただくだけでも全然構いません。
なんとなく得体の知れない存在ではないということがお伝えできたらそれでいいのかなと思っています。

いろんなアプローチで学習を促進しながら、
日々のクライアントのマインドフルネスの実践をサポートさせていただきたいなと日々思っています。

  • この記事を書いた人

羽利 泉(はりいずみ)

石川県金沢市でカウンセリングや「うつ・不安障害を治すマインドフルネスーひとりでできる自己洞察瞑想療法ー」の講座をしたり情報を発信している公認心理師(国家資格)・マインドフルネス瞑想療法士です。マインドフルネスの実践を通し、心身症状で悩む方のサポートをしています。