自己洞察瞑想療法の体験談:マインドフルネスを実践し、よりよく生きることをためらわない(後編)(40代:男性)

男女

トレーナーの羽利です。

自己洞察瞑想療法(SIMT)のセッションの回復者の方(有志)のからいただいた体験談を順次公開させていただいております。

マインドフルネスを実践し、よりよく生きることをためらわない(前編)」に続き、後編を公開します。

後編では、10セッションを終えての抱負とこれから自己洞察瞑想法を始める方へのメッセージをいただきました。

今後の抱負

今後も10セッション終えたからといってまた以前のような生活に戻らないように、これからもライフワークとして自己洞察瞑想法を続けていき、マインドフルネスをより深く理解・実践していきたいと思います。

私は、人生の価値・願いで書いたことがひとつひとつ実現してくることで、人生の価値・願いも徐々に変化してきました。

そのひとつが、近いうちに冬季だけ沖縄、鹿児島、宮崎など温暖な気候の土地に短期移住したいねと妻とよく話していて、私としては気に入った土地があれば完全移住もしたいと考えています。

これについては、妻の仕事のこともあるので、これからじっくり相談しながら決めていきたいと思います。

今後は、現在のような株の取引時間中にパソコンに張り付いているスタイルから、日中は他のもっと価値のあることに時間を使うスタイルへと変えていきたいと思います。

そして、老若男女問わず気の合う友達を作り、新しい土地で、マインドフルネスで学んだ事を活かして、誰かのためになり、価値があると実感できることを仕事にしていきたいと思います。

他にも、英語を学習して外国人とコミュニケーションできるようになりたいなど、「やりたいことリスト」を作って、臆せずどんどん新しいことにチャレンジして生きていきたいと思います。

これから自己洞察瞑想法を始める方へ

まず「なぜマインドフルネスを始めたいのか?」と問題点を明確にすることと、「自分の意思でやるんだ!」と決意してから始めることをお勧めします。

やろうと決意したら、あとはできない理由を考えたり、あれこれ言い訳したりせず、素直に課題を毎日実践して、不安なことがあれば一人で問題を抱え込んで悩まずに、マインドフルネス瞑想療法士に何でも聞いてアドバイスがあれば素直に実行してみることが大事かと思います。

私は、セッション4・5あたりで大きな変化があってからは、割と好調な状態で過ごすことができましたが、時にはやる気が下がったり、課題が出来てないように思ったりと不安な時もありました。

しかし、月に1回のレッスンでマインドフルネス瞑想療法士の羽利さんと話している内に不安も解消され、さっきまでやる気がなかったのが嘘のように、モチベーションを維持していくことができました。

他にも、近くの禅寺などで坐禅したり、金沢市近郊にお住いの方は鈴木大拙館や西田幾多郎記念哲学館に行ってみたりして、自己洞察瞑想法の背景に興味を持ちながら、10ヶ月間をマインドフルな状態で過ごすように心掛けるとモチベーションを持続しやすいかと思います。

10ヶ月といわず数ヶ月後には何らかの良い変化が現れるかと思います。

人生の時間からすると10ヶ月というのはそれほど長い時間ではありません。真剣にマインドフルネスに取り組んでいけば、きっと新しい自分が発見できることと思います。

この体験談が、誰かに影響を与え、またその誰かから自分も影響を受ける。

そうやって世の中を作っていけたら素晴らしいなと思います。

投稿文を拝見してのコメント(羽利泉)

私は、桜さんから株式の投資の仕事をされているとうかがった時、成果が数字ではっきりとわかり、刻々と変化を続ける株式市場で、利益を上げていく仕事を専業で行うには、日々、一喜一憂があり、精神的にもとても疲れることだろうと感じました。

そんな中、自分の人生のキャリア選択を後悔せず、常に勉強を怠らず、責任と誇りを持って生計を立てていきたいという決意を感じたのが最初の面談での印象でした。

まずは素直にやってみる

桜さんの回復過程で、特徴的だったのは「素直にやる態度」でした。猜疑心や慢心を捨てて、まずやってみてそこから学んでいくという実践態度は終始一貫していらっしゃいました。

「やりたくない」とか、やりもしないで「自分にはできない」という判断をすることはほとんどなかったように振り返ります。

配偶者の方とのコミュニケーションの改善では、建設的な対処法として、これまでにかけたこともない言葉を紡いでコミュニケーションをとられたと思います。

古い自分への執着を捨てて、もともとのお人柄に見えていた思いやりと感謝の心が言葉でやりとりされるようになっていくのを記録表から見ていました。

意志的に休みを取る選択をする

回復過程で、あまりにアクティブになりすぎて心配した時期もありました。

しかし、相場の変動に翻弄されがちな時は、まずは「疲れている」というからだの声に逆らわず、無理を避けました。

止める、減らすという決定を意志的に行い、コンディションの管理がお仕事の中での意思決定の質的向上につながっていきました。

自分に嘘をつかない、ごまかさないで考える

「自分にはしっくりこないこと」については、妥協したり、安易に迎合したりしない姿勢で課題に臨まれました。

疑問を明確にし、自分なりの考えを深めていかれました。

現実の問題をSIMTではどう考え、解決するかよく話し合いもしました。

とかく、マインドフルネスの実践とは、考えることをやめることにスポットライトが当たりがちですが、マインドフルネスの実践が、よりよく生きるために、必要なことの熟考、丁寧な行動などを叶え、プロセスの質を上げていくことにつながっていくことを強く実感しました。

10か月間、熱心に取り組まれ、本当に気持ち良くサポートさせていただきました。私も学ぶことが多くありました。

自分が無意識に行っている評価や判断には気づきにくいものですが、これからも引き続き洞察を続けながら、自分と他者の双方の美質を高め、お互いにより良いコミュニティを作っていきましょう。

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  • この記事を書いた人

羽利 泉(はりいずみ)

石川県金沢市でカウンセリングや「うつ・不安障害を治すマインドフルネスーひとりでできる自己洞察瞑想療法ー」の講座をしたり情報を発信している公認心理師(国家資格)・マインドフルネス瞑想療法士です。マインドフルネスの実践を通し、心身症状で悩む方のサポートをしています。