【参考図書】『脳を鍛えるには運動しかない』:自己洞察瞑想療法/自己洞察瞑想法(マインドフルネスSIMT)は瞑想だけでよくなる技法ではない

トレーナーの羽利です。

2020年の梅雨は本当に雨が多く、大災害も発生し、新型コロナウイルスの第2波の到来か?と言われてもいる昨今、気分が晴れない方もいらっしゃるのではないかと思います。

かくある私も、5月末に緊急事態宣言が解除になった直後、2週間、マスクを着けての研修の登壇が続き、これが身体への負担が大きく、しばらく身体がすっきりしませんでした。

自宅での仕事が増え、外出機会が減ったこと、パソコンを使う仕事が圧倒的に多くなったこと、対人関係の範囲が狭くなりコミュニケーションの質・量が限定されていること、その他諸々の変化に身体がついていっていないことを感じています。

「これが私のストレスだ!」と特定はできませんが、おそらくいろんなことが絡まり合ってストレスになっているのだと感じています。

もし、こんな私にマインドフルネストレーナーの私が助言するとしたら、どう助言するだろう。。。

それは2つあります。

1つ目は、有酸素運動・筋力運動をしよう
2つ目は、パソコンやスマホを見る時間を減らそう

ということです。

2つ目は、やっぱりブルーライトカットについて物理的な処置を講じても、就寝前までパソコンやスマホを見続けると、交感神経が優位となり、質のよい睡眠が得られず、翌朝の目覚めはすっきりしない体感となります。

そこで、画面を見る時間を減らす、寝る前1時間前は別のアクティビティ(多くの場合、読書やノートに書くことで考えをまとめるなど)に置き換えるようにしています。

そうだ真面目に運動をしよう!

で、1つ目の有酸素運動・筋力運動。

これは、近年、私はあまり積極的ではありませんでした。

呼吸法とかフェルデンクライスとか、心拍数が上がらない活動に時間を使うことが多かったからです。

そこで、再読してみた本がこれです。

読者評価も大変高い本です。

全10章からなるこの本は、運動が筋肉の緊張を緩め、脳に対して不安のフィードバックを断つことや

脳由来神経栄養因子を増加させたり、セロトニンをはじめとする複数の神経伝達物質に好影響を及ぼすことを前提に、

運動の脳への効用について、ふんだんに書かれたものです。

いやー、2回目は精読しましたが、本当に読み応えありました。

中でも、第3章:ストレス、第4章:不安、第5章:うつ、第6章:注意欠陥障害、第7章:依存症、第8章:ホルモンの変化は

自己洞察瞑想療法/瞑想法(マインドフルネスSIMT)に関心を持った方であれば、読んで損はないと思います。

特に、パニック症の方が、心拍を上げる運動をすることで、急な心拍数の上昇に対しての耐性が高まるとも考えられています。

クライアントの皆さんをサポートしていて、こういう発想が大事だなぁと日々感じています。

本を読むのが難しいという方には、私のレッスンの中で、この本の内容をよりわかりやすく伝えていきたいと思っています。

自己洞察瞑想療法/瞑想法(マインドフルネスSIMT)は呼吸法だけでよくなる実践法ではない

自己洞察瞑想療法/瞑想法(マインドフルネスSIMT)でよくなっていく人、再発のない方の多くは運動をしています。

比較的ライトな運動としては、ウォーキング、中程度以上の運動としては、水泳やジョギング、動画を見ながらのダンスなどです。

呼吸法(マインドフルネス瞑想)をやれば、うつや不安障害がよくなると思って、北陸マインドフルネスセンターのホームページにたどり着いたという方も多くいらっしゃると思うのですが、

自己洞察瞑想療法/瞑想法(マインドフルネスSIMT)は、呼吸法(マインドフルネス瞑想)だけでよくなる実践方法ではないと知ってほしいのです。

呼吸法(マインドフルネス瞑想)だけに頼って実践したとしても、その人の状況によっては、心身の症状の悪化のスピードが早い場合は、

いくら呼吸法(マインドフルネス瞑想)をやっても、その効果は追いつきません。

もっと心身の健康を、統合的に考える必要があるのではないでしょうか?

かくある私の運動は

では、私はどんな運動をしているかというと、ズバリ、ミニトランポリン ・ステップエクササイズ・エアロビックダンスなどのホームフィットネスです。

実は、新卒から3年半、エアロビクスを教えていたこともあるのですが、あんまり単調な運動が好きではないのです。

そして1人でやるのも超苦手。

だからDVDや動画を見ながら45分ぐらいを目処にやっていますが、これはもう各自の条件次第なので、自分に合うものを選んで実践することですよね。

私の場合は、運動によって仕事の効率を狙っています。

これまでは運動の目的が痩せることだったりしましたが、脳のために運動することが目的になると、実に不思議なもので運動することが嫌でなくなり、楽しくなったりします。

緊急事態宣言解除後、私もクライアントの皆さんともしかしたら似通った「起床の困難」や「全身の倦怠感」「意欲の低下」を体験したかもしれません。

でも、時間はかかっても「えいやー」って立ち上がって「始動」します。

新しい習慣を身につけるには時間がかかるかもしれませんが、自分1人ではできないという方はぜひ当センターのグループレッスンなどをご利用いただきモチベーションを維持していただきたいなぁとも思っています。

うつや不安障害で治療を受けている方におかれましては、運動にも全てではないまでも脳の不調を改善する薬と同じような効用があります。

不調を自分の性格や資質のせいにして自分を責めたり、追い込んだりしないでくださいね。

運動でよくなっていかれたクライアントさんの体験談
回復者の皆様からの体験談:マインドフルネスを実践し、よりよく生きることをためらわない(前編)

  • この記事を書いた人

羽利 泉(はりいずみ)

石川県金沢市でカウンセリングや「うつ・不安障害を治すマインドフルネスーひとりでできる自己洞察瞑想療法ー」の講座をしたり情報を発信している公認心理師(国家資格)・マインドフルネス瞑想療法士です。マインドフルネスの実践を通し、心身症状で悩む方のサポートをしています。