トレーナーの羽利です。
先日、お問い合わせのお電話で「自己洞察瞑想療法と他の心理療法と並行して実践することはできますか?」というご質問をいただきました。
電話を切った後、「なるほど、そういう疑問を持たれるのは、ごもっともなことだなぁ」と、感じ入っておりました。
では、結論はいかに?
医療機関でも勧められるマインドフルネス
お問い合わせに限らず、精神科や心療内科に通う方から「医師にマインドフルネスを勧められた」という話を過去に聞いたことがあります。
「ゆっくり行動したり、ゆっくり食べたりするように」
「吸う息より吐く息が長くなる呼吸法をするように」
「嫌な感情や思考に気づいたらストップするように」
そんな助言を受けるというケースが多くあるように感じられる昨今です。
心理療法の効果を高めるためのマインドフルネス
また、すでに医療機関でカウンセリングや心理療法を受けられている方におかれましては、その効果を高めるために心理士の方から「マインドフルネス」を勧められることもあると思われます。
認知行動療法は効果的な心理療法として認められていますが、不快な思考を止めることができたかどうかが、快くなる人とそうでない人を分けるとのことです。
マインドフルネスは「今、ここ」での自分に十分に注意が向いており、気づきがある状態です。
自己洞察は、変化する他者や環境との関わりの中で、自己を観察し、把握することです。
ぐっと、掘り下げられた感があると思いますが、やっていることはほぼ同じと考えてもいいでしょう。
不快な思考が渦巻いていることに気づき、それを止めるには、時間をかけて訓練することが必要になります。
結論:並行して実践してはいけない
結論から言うと、内容が異なる心理療法・精神療法を並行することには賛成できません。
自己洞察瞑想療法は、マインドフルネス(自己洞察)+認知行動療法という構造があり、第3世代の認知行動療法の仲間です。
自分を苦しめる思考:認知を意図的に書き換えることはせず、価値実現(目的:病気を治したいほか)のための行動に重きを置きます。
したがって、第2世代の認知行動療法のように内容が異なる心理療法・精神療法を並行して行えば、どっちつかずの実践となります。
マインドフルネスだけを学びたい
他の心理療法を並行する場合は、マインドフルネス(自己洞察)だけを、「うつ・不安障害を治すマインドフルネス ひとりでできる自己洞察瞑想療法」の「第1セッション」から学ぶことはできると思います。
それ以降の実践は、①医療機関での心理療法②引き続き自己洞察瞑想法を継続する などを選択するとよいでしょう。
それを選択するのはご自身です。
ちなみに
「第1セッション」の内容と実践は、自己洞察瞑想法のオリエンテーション(オンライン説明会)で、6〜8割をカバーします。
2021年4月〜5月に新しいオンラインでのオリエンテーションプログラムができますので、ご案内をホームページでチェックしてください。
ではまた。