地方都市のコミュニティの中での新しい取り組み
10月からマインドフルネス瞑想の実践会を定期的に開催しています。
目的は、地域の中での「マインドフルネス瞑想の紹介」と「メンタルヘルスのセルフケア」「ストレス解消」「日々の生活の中でのパフォーマンスの向上」のためです。
こころの病を抱えた方も、そうでない方も、いろんな方に体験していただいています。
毎回、嬉しく思っています。
どの地域にも座禅ができる道場はありますが、金沢のような地方都市に、定期的なマインドフルネスの実践会があるというのはまだまだ当たり前のことではなく、新しい取り組みだと思っています。
また、11月には、初めて金沢でも自己洞察瞑想療法の10セッションを終えた方が、当面の目標を叶えたこともあり、この地域の中で「心の問題」で困っている方のソリューションとしてマインドフルネス瞑想が役に立てばと気持ちを新たにしています。
(残念ながら、すべての「心の問題」がマインドフルネスの実践で快方に向かうかは改善の方針が異なるために約束ができるものではありません)
マインドフルネスの実践は、どのように理解されているのか
さて、
今年に入ってから特に、新聞やテレビでマインドフルネスのことが紹介され、問い合わせも受けるのですが、なかなかうつや不安障害が治っていく「プロセス」は理解されていないのではないかなぁと感じます。
問い合わせや面談は増えましたが、実際に心理療法を開始しようという方は3人に1人ぐらいの割合です。
そして、開始に至らなかった方には、こちらから営業的にお誘いをすることはありません。
勧誘されて、クライアントが心理療法を始めても、必ずしもうまくいくとは思っていないからです。
実際に良くなっていっている方を見ていると、とても自主的ですし、非常に粘り強く、本当にマインドフルネスで今の自分の毎日を変えたいと言う強い意志があります。
まだ、調子を崩されている方の中には、そんな気持ちにはなれないけど「良くなりたい」という方も多いでしょう。
参考までに、うつや不安障害のクライアントの大半が3〜6か月で、減薬が始まったり、飲まなくても平気になったいうお知らせを受けます。
ですから関心があれば、お医者様に相談の上、瞑想・呼吸法の実践も試してみてほしいなとも思っています。
ただし、まずは急がずコツコツと「6ヶ月」を目標に。
本格的に良くなるためのウォーミングアップとしてマインドフルネス瞑想の実践会にいらしてください。
おそらくこれまでのマインドフルネス瞑想の実践会には、闘病中の方や、ちょっと精神的につらくなっている方もいたと思います。
続けられそうだったら続ければいいし、ちょっと違うと思えばお試しですませるもよし。
やり方がつかめれば、自宅で1人でやってもいいし、このまま実践会に来てもいいし、いろんな選択肢があった方がいいですよね。
こころとからだは切り離せないという大前提
先日、ご指導いただいているマインドフルネス総合研究所の大田健次郎先生に、金沢で自己洞察瞑想療法で1人のクライアントが終了したことを報告した際に、
「その人の命を救いましたね」「こういうことこそ、大乗仏教が強調した「利他」「慈悲」ですよね」とフィードバックいただき、自分が向かっていく方向に確信が持てました。
マインドフルネスについては、効果の有無やマインドフルネス先進国からの事例の紹介、マインドフルネスの取り組みのあり方について多くの検討がなされています。
しかし、実際に現場に出て助けられる学びを終えた人は、いつまでも学ぶだけでなく、自らも実践者として現場で困った人を助ける人になっていくに越したことはありませんが、様々な理由があって支援者の数は伸びません。
それでも、こうして石川県では自己洞察瞑想療法を提供することができています。
大田健次郎先生が練りあげられたメソッドであり、忠実に実践することが完治の早道ですから、そこにオリジナリティを持ち込む隙はないのですが、金沢ではフェルデンクライス・メソッドも取り入れていきます。
フェルデンクライス・メソッドの大前提が「マインドフルネス」であり、骨格、脳神経システム、人生に向かう態度に良い影響を及ぼす身体訓練方法で、相乗効果もあると思っています。
科学的根拠に基づいたマインドフルネスの実践がメインになっていますが、「仏教」や「東洋一元観」を決して無視したものであっていいと思っていません。
特に「こころ」と「からだ」は本来一つです。ですから、切り離すことができない。
この大前提を大事にしながら地域の中にマインドフルネスの実践の場を増やしていけたらなと思っています。
たくさんの方のお役に立てるように、サービスを整えていきます。
気軽に足をお運びくださいね。お会いできることを楽しみにしています。