トレーナーの羽利です。
6月に入り、衣替えですね。
このところ気温が高い日が続いていたので、私は室内では半袖で仕事をしています。
さて、例年5月に発行される「マインドフルネス精神療法」ですが、今年の特集は
『マインドフルネス SIMTはすべての人に 心の病気の改善・予防のSIMT』です。(SIMTは、自己洞察瞑想療法/瞑想法:Self Insight Meditation Therapy/Technologyの略称です。)
目次
マインドフルネスを心の病気以外の人が実践した体験談が多数
昨年は、パニック症の特集で、心を患われた方のマインドフルネスの実践研究がメインテーマでしたが、今年は、健康な方(主にはマインドフルネス瞑想療法士の養成講座の受講生)がSIMTを実践された体験記が数多く掲載されています。
中には、臨床心理士や精神保健福祉士、僧侶の方からも体験を寄せられており、マインドフルネスの実践が、家族関係やその他の人間関係の改善や自己成長、健康面にどのような影響があったかが書かれていました。
自己洞察瞑想療法(SIMT)の大きなポイントは、独自の呼吸法(瞑想法)と第6セッション以降の課題となる「本音」の観察です。
呼吸法を続けていていも、自分を苦しめる考え方の根っこ「本音」に気づき、それを受け入れて、手放していくことができなければ、苦しみからの解放や成長は、遅々たるものになります。
マインドフルネス瞑想療法士は、それぞれが自分たちの専門の領域でマインドフルネスの有用性に気づき、主体的に学び研鑽する方々ですが、投稿文を読みながら、その方々にも私と同様に「本音」を静観する姿が浮かびました。
「本音」の静観、精神疾患に陥っていなくとも「葛藤」への対処に有効
うつ・不安障害を治すマインドフルネス ひとりでできる「自己洞察瞑想療法」は、うつ、不安障害などで苦しんでいる方以外にも、厳しい葛藤状態にある方にも同様に用いることができると感じます。
(実際は、診断は受けていなくても、葛藤が高じて心を患うギリギリのところで踏みとどまっている方もいるように感じます)
「私は、うつや不安障害ではないし・・・」という方でも、この本の10セッションをなぞっていくことで、今の葛藤や苦しみから抜け出すプロセスを、養成講座に参加し、10ヶ月のセッションを実際に実践した私たちはよくわかっています。
ただ、早くこの心の状態から脱出したいとお急ぎの方には、「10ヶ月」と聞いて長く感じる方も多いかもしれません。
しかし、課題の1ヶ月1ヶ月に意味があり、丁寧に実践していくことが、意外に近道のように感じます。
「急ぐこと」は苦しみを増やすことがあります。
マインドフルネスの実践はによる変化は、遅かれ早かれ、その方その方異なるタイミングで実感されると思います。
そのいつ訪れるかわからないご自身の望ましい変化にも、囚われることなく、ただコツコツと実践しているうちに「最近、ちょっといい感じ」「なんだか、不快なことが、受け容れられるようになってきた、気にならなくなってきた」ということが起きてきます。
うつや不安障害は、「マインドフルネス瞑想」だけでよくなっていくわけではありません。
心理療法の中で、マインドフルネスの実践を取り入れているのは他にもいくつかありますが、それらはやはり自分が身につけてきた自分で自分を苦しめてしまう考え方の修正を行うプロセスを含んでいます。
自己洞察瞑想療法(SIMT)の狙いは、自己の探求です。
浅い自己は、あるがままに人・もの・ことを見ることを遮り、自他を苦しめたり、傷つける思考を生みます。
深い自己は、いつも私たちに肯定的であり、すべての人・もの・ことを包むことができる動じない存在です。
瞑想で頭の中が鎮まる前半の実践が終わると、第6セッションから、いよいよ自己の探求も本格的になります。
今年の年明けから始められた方が、続々とこのプロセスに向かっていきます。
私も立ち会いたいと思います。
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