「心を患う時も学ぶことを誇りに」マインドフルネスSIMTグループレッスン再開

新型コロナウイルスの感染拡大期にお休みしていた金沢での対面でのマインドフルネスSIMTのグループレッスンを再開しました。

実に悩んだのですが、新型コロナウイルスの感染が拡大し始めてからグループレッスンをオンラインに切り替えることをしませんでした。

理由は、レッスンを受ける皆さんの意向を尊重したかったからです。

健康上の問題もあれば、通信環境の問題や、気持ちの問題もあって、どの人の問題も無理矢理解消してもらうのは、トレーナーとして先に進めたいという都合であって、そういうのはちょっとやめとこうと思ったのです。

コロナ禍中の自律的な学習

ただ、私としては、長いクラスで4ヶ月の中断してましたので、いい加減先に進めた方がいいのではないか、その間に悪化する人が出るのではという心配はなかったとはいえません。

しかし、実際に起きていたことはとても心を動かされることでした。

開けてみると、ナント、主体的な自己学習が進んでいるではありませんか!

月に1回の記録表のやりとりと電話でのフォロー程度の介入で、こんなにも自分で、学んだ内容を復習して実践を確かなものにしたり、その中から新しい洞察を得たり、参考図書を読んだりするのか・・・

私が余計なお世話を保留したことで、好ましい変化がちゃんと起きてた ^_^;

これからのオンライン学習のゆくえ

とはいえ、たまたま今の受講者の方が丁寧にやってくださっているというだけで、実際にはモチベーションダウンして途中で実践をやめるという人が出てきても不思議なことではありません。

ですから、今後は、学びの足を止めないように、今のグループレッスン2クラスが終わったら(おそらく10月〜)、グループレッスンを全てオンラインに切り替えます。

やり方は、マイクロラーニングによる反転学習です。

マイクロラーニング というのは、短時間の動画を教材とした学習法です。

反転学習というのは、講座の前にある程度、教材での学びを済ませておき(予習し)、講義では演習は、対話を中心に行う講座のスタイルです。

授業→課題 という流れを 課題→授業 と 反転させています。

そして、講座・振り返りのセッションを組み合わせたブレンディッド・ラーニングをめざしています。

ITのデバイス(PC,スマホ、タブレットなど)が普及してきた今、今後は、

学生の学びや社会人教育も細切れ時間を使って効率的にかつ効果的に学んでいこうという時代に本格的に変化していくことが予想されます。

他者と学ぶことの効用

マインドフルネス瞑想療法士の養成講座に通っていた時に、グループセッションでは極力、自己開示や課題発表をさせない方がいいと教わりました。

確かに、症状が厳しくって、人前で発表すると言っても、考えがまとまらない、発表すること自体が怖い、どう思われるか心配というのはあると思います。

あって当然。

そういう人は発表しない、発表したいという人は発表する。

そういう柔軟な進め方もできるんじゃないかなというのが近年の私のスタンスです。

無理なく参加できるのは大前提。

実際には、発表してみてた方が、トレーナーや他者からコメントを受けるプロセスが他の方の学びに大きく貢献するという場面をこれまで何度も経験してきました。

人は1人で学ぶことには限界があります。

私たちを苦しめる関係性を乗り越えるには、むしろ人と人の関係の中で学ぶことの方が効果的なのです。

精神療法・心理療法から「おとなの学習法」へ

私は、出身が教育学部であり、今現在も企業向けの研修の講師の仕事が仕事の大半を占めています。

だから、やっぱりどう教えていくのか、どう学びを促進させて、

本当に自分の行動や思考を変えて楽に生きていきたい、本当に幸せに生きていきたいという願望を叶えるお手伝いをしていくかにはこだわっていきたいなあと感じています。

自分を苦しくてしまう心とからだの習慣は、無意識で時間をかけて培われたものが大半です。

それを、瞬時に変化させることは、できない訳ではありませんが、すこし時間がかかる場合があります。

ただ、私の感触では、何年もかかる訳ではなく、少なくともマインドフルネスSIMTのレッスン期間の8〜12ヶ月ほどの間に、何か好転的な変化が起きる人が大半です。

学びを継続する限りはいつも変化の途中

マインドフルネスSIMTを教え始めた2015年、私もクライアントの準備も足りなかったこともあり、8〜10セッションの完遂率は、決して高いものではありませんでした。

しかし、

この2年で申し込まれているクライアントさんの最終セッションまでの継続率は92%です。

私自身が、どうすれば途中でリタイアするクライアントを減らし、回復に導けるか、手応えが感じられるようになりました。

どんなクライアントさんでも

挫折しないで、学び続けることができれば、思うようなタイミングで効果や成果が得られなくても、いつもそれらを得る途中にいる。

という言葉は、私の常套句です。

(自分が、幼少期からの体癖によって生じる身体の痛みを減らすプロセスの中で、根気強く向き合っているということも影響しているかもしれません)

どうすれば継続できて、自分の実践に自信がもてる講座を作れるだろう?

講座についていけなかったらどうしようという不安・恐れから自由になって、安心してとことん学べる講座を作れるだろか?

厳しい症状を抱える方が、どうやって軽減することができるだろうか?

休職中の方が、どうしたら少しでも自信をつけて、復職できるだろうか?

復職しても、体調が不安定な人がどうやって、もとの調子を取り戻していけるだろうか?

このことを叶えるために、少しでも学びの負担を減らし、かつ徹底的に学べる、再現性のある講座を丁寧に設計しようと思うのです。

治った人が今度は支える人へ

10月からの講座には、すでにグループレッスン・個人レッスンを終了された方も再学習しながら、まだまだつらい渦中にいる方の学びに貢献していただけるような仕組みを考えています。

うつ病などで闘病し、乗り越えた人が今度はサポートする人になるなんてことは、数年前には思いもよりませんでしたが、今はかなり現実的なものになっています。

心を患いながらも学ぶことに誇りを!

このように、マインドフルネスSIMTは従来の精神療法・心理療法という枠組みから、「症状を克服してより楽に生きる・幸せに生きる【学習法】」という枠組みへとチェンジしていきます。

テキストは、おなじみのあのテキストを使います。

なぜならこの本ほど、マインドフルネスで「症状を克服してより楽に生きる・幸せに生きる方法」を克明に記した本は他にはないと思うからです。

10月からのマインドフルネスSIMTのグループレッスンは、可能な限り、新しく効果が見込まれる学習法およびそのエッセンスを取り入れていきます。

どうか症状に苦しみながら、自信をなくしたり、自尊心が保てずに、気持ちが沈みがちな方も、そこに踏みとどまりながら学んでいることに誇りが持てるものを作っていきますので、少し待っていてくださいね。

7月〜9月はオリエンテーションもオンラインで行っていきます。

気軽に参加してくださいね。

オンラインでお会いしまししょう!

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  • この記事を書いた人

羽利 泉(はりいずみ)

石川県金沢市でカウンセリングや「うつ・不安障害を治すマインドフルネスーひとりでできる自己洞察瞑想療法ー」の講座をしたり情報を発信している公認心理師(国家資格)・マインドフルネス瞑想療法士です。マインドフルネスの実践を通し、心身症状で悩む方のサポートをしています。