自己洞察瞑想療法を知る

自己洞察瞑想療法を終えた方々のピアサポート(助け合い)について思うこと

この春より、自己洞察瞑想療法の個人セッションを終えた方々がピアサポートを開始されました。

ピアサポートというのは「同じ悩みを持つ仲間同士の支え合い」という意味です。

うつ病や不安障害からの回復は、時間がかかるだけでなく、寛解しても症状の再燃に苦悩される方が多いのが実情です。

自己洞察瞑想療法は、さまざまなトレーニングを取り入れ、個人差はあるのですが、1年から1年半ぐらいかけて、寛解かな?と思える状態になります。

しかし、断薬しても大丈夫というところにたどり着くためには、自主的なトレーニングをマイペースで続けていくことになります。

セッションが終わった途端に実践をやめ、再発してしまうということは大いにあることです。

実践のモチベーションを維持し、ぶり返す症状への不安をお互いに支え合うという点で、ピアサポートは大変役に立つものになっているのではないかと思います。

人は人の中で傷つき、人の中で癒される

カウンセリングをお受けいただくご相談者の方の多くの方は、自分の心身の症状を人に話すことをためらい、1人でケアできるところまでなんとかやってみようとするけど、いよいよ行き詰まってきたという方が大半です。

症状も千差万別です。

つらい症状で苦しんでいる、もう長期間、精神的にしんどい思いをしているのに、「精神科や心療内科に行くくらいなら我慢する方がマシ」「いや、私は医者に通うほどではない」と思ってきた方も多くいらっしゃると思います。

誰にも知られないように、決して安くはない料金で個人カウンセリングを受けるのはどれだけ勇気が必要だったことでしょう。

しかも、初回のカウンセリング(60〜90分)でできることは、おそらく、クライエントが自分の悩みについて話をし、カウンセラーがそれを聴き、事実や思いを理解し、解決方法を一緒に考えたり、ニーズに合った助言や必要な情報提供をするというイメージです。

その1回で劇的に状況が変わるかは、その後をお尋ねしてみないとわかりません。

何らかの治療や、継続的な取り組みが必要な場合は、継続的なサポートになるかと思います。

自己洞察瞑想法の個人セッションは、通常、10ヶ月から1年半ぐらいの時間を要します。

それで、良くなるかどうかは、この段階では全く見えてきません。

そんな不確実なことに時間とお金を使うという決定は、自分でしなければなりません(私からは情報提供のみで勧誘はいたしません)。

しかし、たった1つ言えることは、今、何もしていない人は、何もしないより、目標を持ってトレーニングをする限りは数段よくなるということです。

トレーナーである私との二人三脚は、平坦な道のりではありませんが、それでも諦めないでコツコツ続けるうちに必ず好転する機会があります。

トレーナーとマンツーマンというのは、クライエントさんにとっては、自分だけの事情をよくわかってもらえる安心感もあって、それ相応の料金を払ってフルサポートが受けられるメリットがあるのですが、

私は、本当は、集団の中で他者との関係の中で学んでいく機会をもっと増やしたいなと思っています。

なぜならば、多様な関係性の中で、自分に気づき、自分を学び、他者から学び、他者と友好的な関係を築くことができると考えているからです。

心理支援を受ける方の多くが、対人関係に問題を抱えています。

それは特定の人との間においてのみ起きる問題かというとそうとも言い切れないのではないかと思うのです。

信頼し、尊敬する関係を築くこと

ピアサポートの取り組みについては、私からクライエントの方々にご提案しました。

なぜなら、皆さん自己洞察瞑想法の習得に熱心だったし、よい意味で諦めが悪いという点では、私自身が一目置いているクライエントだったからです。

そして、それぞれの厳しい身体の症状が鎮まり、大なり小なり残り続ける身体・精神・行動の症状への対処に、自己洞察瞑想法のどのあたりの実践をブラッシュアップしていくかを、今も吟味しながら継続実践していこうとされていることにはだただ頭が下がります。

そうやって再発を防ぎ、マインドフルネスを入り口とした、自己変革と主体的な人生を自分で創っていくのではないかと思うのです。

つらい症状をゼロにすることよりも大切なこと

マインドフルネスや自己洞察瞑想療法にたどりつかれる方は、何らかの苦悩を抱えた方が多いです。

私もそうでしたし、私自身が更年期を迎えてからは、クライエントの心身の症状のつらさはかなりわかるようになり、また対処方法について私もかなりの試行錯誤を繰り返しています。

そこでわかったのは、つらい症状は、この後も続く変化や困難をうまく「乗り切る」あるいは「やり過ごせる」巧みさを学んでいく上での「きっかけ」であるのではないかということです。

症状を悪者にして、症状がなかった頃の自分に戻ろうとすることではなく、症状を通して、対処方法を学ぶとともに、自分を学び、他者から学び、凝り固まった生き方を柔軟にしていくことで、今よりもずっと自由に生きていくことができます。

そういうことはクライエントさんとの二人三脚から学んだことなのですが、それはクライエントさん同士の二人三脚でも、三人四脚でも、四人五脚でもいいのではないかと思っています。

今後のピアサポートの活動が充実したものになることを願っています。敬意を込めて。

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